浅葱色の計算用紙

数学(広義)を扱っています。

13平均律~魔界の音楽~

「魔入りました! 入間くん」では、魔界(悪魔の世界)を主題としている。魔界では、13や666といった数字がよく使われる。

そこで私は思った。

魔界の音楽も1オクターブが13音なのだろうか。だとしたら、どんな音楽理論が展開されているのだろうか。

 

そこで、このブログでは13平均律を考えることにする。

 

第1章 音名

 

その前に、まず12平均律について復習する。音名とセント数は、以下の通りである。いつものである。

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13平均律では、セント数は次のようになる。C以外はまだわからないので空欄とした。

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空欄のうち両端は簡単に埋めることができる。しかし、真ん中は難しい。完全4度と完全5度が存在しないのだ。

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ここでは、次のように埋めることにする。また、3段目に度数を示した。4度と5度が完全ではなくなることに注意せよ。

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 11倍音がほぼぴったりだが、3倍音、5倍音、7倍音はことごとく外れている。

第2章 和音

音名が決まったので和音を考えたいわけだが、3度と5度のそれぞれに長短があるためもっとも単純な3和音ですら4種類存在する。

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 ここで重要なことは、長3度ですら純正の長3度(5:6, 386セント)より短いということである。

 

実際に聞いてみよう。Cm, CmM5, CMm5, Cの順で流れる。

 

soundcloud.com

全体的に暗い感じがする。それもそのはず、長3度ですら純正の長3度(386セント)に達していないからである。もしかしたら悪魔にはこれでちょうどいいかもしれない。

 

最終章 音源

音律ができたからには、ドレミの歌を歌ってみたくなる。そこで、いつものように重音テトに歌ってもらうことにした。明らかにファの位置がおかしいが、そこしかないので仕方ない。

 

soundcloud.com

 

重音テト「これ音程合ってますか?」