浅葱色の計算用紙

数学(広義)を扱っています。移転後サイトです。

センター試験数学C

この記事では0を自然数に含めることとします。

ネタバレ注意: この記事にはセンター試験の解法が含まれます。

問題(2019年数学ⅠA第3問を参考に一部改変): 赤い袋に2個の赤球と1個の白球、白い袋に1個の赤球と1個の白球が入っている。

0回目の操作では赤い袋から球を1個取り出して、球の色を確認してその袋に戻す。また、任意の自然数aに対し、a+1回目の操作ではa回目に取り出した球の色と同じ色の袋から球を1個取り出して、球の色を確認してその袋に戻す。

このとき、次の問いに答えよ。ただし、nは自然数とする。

(1) n回目の操作で白球が取り出される確率をpとするとき、n+1回目の操作で白球が取り出される確率をpを用いて表せ。

(2) n回目の操作で白球が取り出される確率をnを用いて表せ。

 

解答:

(1)

n+1回目に白い袋から白球を取り出す確率は\( p\cdot\frac{1}{2} \)、

n+1回目に赤い袋から白球を取り出す確率は\( (1-p)\cdot\frac{1}{3} \)であるから、

求める確率はこれらを足し合わせて

\( p\cdot\frac{1}{2}+(1-p)\cdot\frac{1}{3}=\frac{1}{6}p+\frac{1}{3} \)

 

(2)

n回目の操作で白球が取り出される確率を\(a_n\)とし、n回目の操作で赤球が取り出される確率を\(b_n\)とする。

このとき、(1)と同様にして

\( a_{n+1} = \frac{1}{2} a_n + \frac{1}{3} b_n \)

\( b_{n+1} = \frac{1}{2} a_n + \frac{2}{3} b_n \)

であるから、

\( \begin{pmatrix} a_{n+1} \\ b_{n+1} \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} \frac{1}{2} & \frac{1}{3} \\ \frac{1}{2} & \frac{2}{3} \end{pmatrix} \begin{pmatrix} a_n \\ b_n \end{pmatrix} \)

となる。

そこで、

\( A = \begin{pmatrix} \frac{1}{2} & \frac{1}{3} \\ \frac{1}{2} & \frac{2}{3} \end{pmatrix} \)

とすると、

\( \begin{pmatrix} a_n \\ b_n \end{pmatrix} = A^n \begin{pmatrix} a_0 \\ b_0\end{pmatrix} \)

となる。

そのため、Aの固有値を以下で求める。

\( \begin{eqnarray} |A-\lambda E| &=& \left(\frac{1}{2}-\lambda\right)\left(\frac{2}{3}-\lambda\right)-\frac{1}{3}\cdot\frac{1}{2} \\ &=& \lambda^2-\frac{7}{6}\lambda+\frac{1}{6} \\ &=& \left(\lambda-1\right)\left(\lambda-\frac{1}{6}\right) \end{eqnarray} \)

であるから、Aの固有値は1と1/6である。

ここでは求め方を省略するが、1と1/6に対応する固有ベクトルの1つはそれぞれ(2,3),(-1,1)であるから、

\( P = \begin{pmatrix} 2 & -1 \\ 3 & 1 \end{pmatrix}, B=P^{-1}AP \)

とすると、

\( B = \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & \frac{1}{6} \end{pmatrix} \)

であるから、

\( B^n = \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & \frac{1}{6^n} \end{pmatrix} \)

である。

したがって、

\( \begin{eqnarray} A^n&=& PB^nP^{-1} \\ &=& \begin{pmatrix} 2 & -1 \\ 3 & 1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & \frac{1}{6^n} \end{pmatrix} \begin{pmatrix} \frac{1}{5} & \frac{1}{5} \\ -\frac{3}{5} & \frac{2}{5} \end{pmatrix} &=& \begin{pmatrix} 2 & -\frac{1}{6^n} \\ 3 & \frac{1}{6^n} \end{pmatrix} \begin{pmatrix} \frac{1}{5} & \frac{1}{5} \\ -\frac{3}{5} & \frac{2}{5} \end{pmatrix} \\ &=& \begin{pmatrix} \frac{2}{5}+\frac{3}{5}\cdot\frac{1}{6^n} & \frac{2}{5}-\frac{2}{5}\cdot\frac{1}{6^n} \\ \frac{3}{5}-\frac{3}{5}\cdot\frac{1}{6^n} & \frac{3}{5}+\frac{2}{5}\cdot\frac{1}{6^n} \end{pmatrix} \end{eqnarray} \)

であるから、

\( \begin{eqnarray} \begin{pmatrix} a_n \\ b_n \end{pmatrix} &=& \begin{pmatrix} \frac{2}{5}+\frac{3}{5}\cdot\frac{1}{6^n} & \frac{2}{5}-\frac{2}{5}\cdot\frac{1}{6^n} \\ \frac{3}{5}-\frac{3}{5}\cdot\frac{1}{6^n} & \frac{3}{5}+\frac{2}{5}\cdot\frac{1}{6^n} \end{pmatrix} \begin{pmatrix} \frac{1}{3} \\ \frac{2}{3} \end{pmatrix} \\ &=& \begin{pmatrix} \frac{2}{5}-\frac{1}{15}\cdot\frac{1}{6^n} \\ \frac{3}{5}+\frac{1}{15}\cdot\frac{1}{6^n} \end{pmatrix} \end{eqnarray}\)

である。したがって、求める確率は

\( \frac{2}{5}-\frac{1}{15}\cdot\frac{1}{6^n} \)

である。

センター試験にはポン酢が合う(2019)

ネタバレ注意: この記事にはセンター試験の解法が含まれます。

 

今日はセンター試験がありました。

ところで、グレブナー基底にはポン酢が合います。

というわけで、この記事では2019年度大学入試センター試験数学ⅠA第5問をグレブナー基底で解きます。

 

問題(一部改変):

(1)AB=4, BC=7, CA=5の△ABCの内接円をΓとする。ΓとABとの接点をD、ΓとACとの接点をEとするとき、DEの長さを求めよ。

(2)BEとCDの交点をPとし、直線CPとΓとの交点でDとは異なる点をFとする。cos∠DFEを求めよ。

(実際のセンター試験問題にはこれ以外にも求めるものがあるが、この記事と同様の方法で解けるのでここでは省略する。)

 

図(Geogebraにより作成):

f:id:asangi_a4ac:20190120173532p:plain



 

解答(実践向きではない。コンピューターの使用を推奨する):

(1)

グレブナー基底を使用するため、全てを座標で表す。

まず、A(0,a), B(b-7,0), C(b,0)とする。

このとき、

a^2+(b-7)^2-16=0, a^2+b^2-25=0

が成り立つ。

 

ΓとBCの接点をHとすると、AD=AE, BD=BH, CH=HEであるから、

AD=x, BH=y, CE=zとして、

x+y-4=0, y+z-7=0, z+x-5=0

が成り立つ。

これくらいはコンピューターを使わなくても解けるのでこの場で解いてしまう。

3式足し合わせると2x+2y+2z-16=0すなわちx+y+z-8=0であるから、

x=1, y=3, z=4となる。

 

よって、DはBAを3:1に内分する点、EはACを1:4に内分する点であるから、D(dx,dy), E(ex,ey)とすると、

dx=(b-7)*1/4

dy=a*3/4

ex=b*1/5

ey=a*4/5

となる。したがって、

b-7-4*dx=0, a*3-4*dy=0, b-5*ex=0, a*4-5*ey=0

が成り立つ。

 

求める長さをlとすると、

l^2-(dx-ex)^2-(dy-ey)^2=0

が成り立つので、

{a^2+(b-7)^2-16, a^2+b^2-25, b-7-4*dx, a*3-4*dy, b-5*ex, a*4-5*ey, l^2-(dx-ex)^2-(dy-ey)^2}のグレブナー基底を求めればよい。

 

上の集合に対するa>b>dx>dy>ex>ey>lの順序におけるgrevlexでのグレブナー基底は、

 [1225*ey^2-6144,-5*l^2+12,4*a-5*ey,7*b-29,7*dx+5,16*dy-15*ey,35*ex-29]

であるから、-5*l^2+12=0であることがわかり、l>0からl=2√15/5がわかる。

 

(2)

FはCD上にあるので、F(fx,fy)の座標は実数tを用いて

(b*(1-t)+dx*t, dy*t)

と表せる。

よって、

fx-b*(1-t)-dx*t=0, fy-dy*t=0

が成り立つ。

 

ここで、△ABCの内心をI(ix,iy)とすると、内心の位置ベクトルの公式から、

ix=(5*(b-7)+4*b)/16, iy=7*a/16であるから、

9*b-35-16*ix=0, 7*a-iy*16=0

が成り立つ。

FはΓ上にあるのでFI=EIが成り立つ。すなわち、

(ix-fx)^2+(iy-fy)^2-(ix-ex)^2-(iy-ey)^2=0

である。

 

さらに、DがFと異なるということを示すために、

z*(dx-fx)-1=0

という式を追加する。これは実数zを用いてdxとfxの差が1/zと表せる、すなわちdxとfxが等しくないことを意味する。

 

cos∠DFEは余弦定理から求めることができる。DE=lと置いたので、EF=m, FD=nとすると、cos∠DFE=(m^2+n^2-l^2)/(2*m*n)と書ける。そこで、cos∠DFE=sと置くことにすると、

m^2-(fx-ex)^2-(fy-ey)^2=0

n^2-(dx-fx)^2-(dy-fy)^2=0

2*s*m*n-(m^2+n^2-l^2)=0

となる。

 

よって、

{a^2+(b-7)^2-16, a^2+b^2-25, b-7-4*dx, a*3-4*dy, b-5*ex, a*4-5*ey, l^2-(dx-ex)^2-(dy-ey)^2,fx-b*(1-t)-dx*t, fy-dy*t, 9*b-35-16*ix, 7*a-iy*16, (ix-fx)^2+(iy-fy)^2-(ix-ex)^2-(iy-ey)^2, z*(dx-fx)-1, m^2-(fx-ex)^2-(fy-ey)^2, n^2-(dx-fx)^2-(dy-fy)^2, 2*s*m*n-(m^2+n^2-l^2)}のグレブナー基底を求めればよい。

 

上の集合に対するa>b>dx>dy>ex>ey>l>fx>fy>t>ix>iy>z>m>n>sの順序におけるgrevlexでのグレブナー基底は、

[5*l^2-12,-2*iy^2+3,35*m^2-48,-24*s+7*n*m,-7*n^2+36,5*m*s-2*n,-2*n*s+3*m,-5*s^2+3,7*a-16*iy,-7*b+29,-7*dx-5, 7*dy-12*iy,35*ex-29,-35*ey+64*iy,-49*fx+67,-49*fy+48*iy,-7*t+4,-7*ix+1,-102*z-49]

であるから、-5*s^2+3=0であることがわかり、s>0からs=√15/5がわかる。

 

 

使用したRisa/Asirのコマンド:

(1)

nd_gr([a^2+(b-7)^2-16, a^2+b^2-25, b-7-4*dx, a*3-4*dy, b-5*ex, a*4-5*ey, l^2-(dx-ex)^2-(dy-ey)^2],[a,b,dx,dy,ex,ey,l],0,0);

(2)

nd_gr([a^2+(b-7)^2-16, a^2+b^2-25, b-7-4*dx, a*3-4*dy, b-5*ex, a*4-5*ey, l^2-(dx-ex)^2-(dy-ey)^2,fx-b*(1-t)-dx*t, fy-dy*t, 9*b-35-16*ix, 7*a-iy*16, (ix-fx)^2+(iy-fy)^2-(ix-ex)^2-(iy-ey)^2, z*(dx-fx)-1, m^2-(fx-ex)^2-(fy-ey)^2, n^2-(dx-fx)^2-(dy-fy)^2, 2*s*m*n-(m^2+n^2-l^2)],[a,b,dx,dy,ex,ey,l,fx,fy,t,ix,iy,z,m,n,s],0,0);

ビンゴ行列の行列式の最大値(理論編)

前回の記事では、遺伝的アルゴリズムによりビンゴ行列の行列式の最大値を求めようとしましたが、ここでは数学的な観点から最大値を探してみようと思います。

以下、「行列式が最大になるようなビンゴ行列」を「最大ビンゴ行列」と呼ぶことにし、最大便ご行列が具体的に何であるか求める問題を最大ビンゴ行列問題と呼ぶことにします。

定理1. 最大ビンゴ行列の第j列の要素は、0,15j,15j-1,...,15j-4のいずれかである。

証明.

行列式は行列の1つの成分に関して見ると1次式である。最大ビンゴ行列をAとし、その第(i,j)成分をa_ijと書くことにする。

このとき、a_ijが0,15j,15j-1,...,15j-4のどれでもない場合を考えると、

もしAの行列式のa_ijの係数が負であれば、a_ijの値を最小すなわち0にし、

もしAの行列式のa_ijの係数が正であれば、a_ijの値を最大すなわち15j,15j-1,...,15j-4のうち第i列に現れていないものにすることで、

Aの行列式の値を更に大きくできるので、値を変える前のAは最大ビンゴ行列ではなかったことになる。

したがって、最大ビンゴ行列の第i列の要素は、0,15j,15j-1,...,15j-4のいずれかである。

 

定理2. 最大ビンゴ行列の第1列の要素は、0を4個以上持たない。

第1列が0を5個持たないことは自明なので、0を4個持たないことを証明する。第1列の非零の値の位置で場合分けする。以下、Aを第1列に0を4個持つ正則ビンゴ行列とする。

(i) 第1列の非零の要素が第3行以外にある場合

第3行以外の行を偶数回入れ替えることで、非零の要素を第1行に置くことができ、かつAの行列式を正にできる。

また、\( A = \left( \begin{array}{cc} a_{11} & S \\ O & T \end{array} \right) \)とすると、

\( |A|=a_{11}|T| \)であり、|A|>0より|T|>0であるから、\( a_{11}\neq 15 \)であれば\(a_{11}\neq 15 \)とすることでAの行列式を大きくできる。

また、Tに対し定理1と同様の議論を行うことで、i列目の値が0,15i,15i-1,....,15i-3であることがわかる(2<=i<=5)。

このような条件のもとで行列を全探索すると、以下の行列が最大となる。

Matrix[[15, 0, 0, 0, 0], [0, 30, 0, 0, 73], [0, 0, 0, 60, 75], [0, 0, 45, 0, 74], [0, 29, 44, 59, 0]](行列式は263256750)

この行列式は前回の記事で求めた行列の行列式よりも小さいので、これは最大ビンゴ行列とならない。

(ii) 第1列の非零の要素が第3行にある場合

(i)と同様の方法で全探索すると、以下の行列が最大となる。なお、これは(i)で求めた行列と本質的に同じである。

Matrix[[0, 30, 0, 0, 73], [0, 29, 44, 59, 0], [15, 0, 0, 0, 0], [0, 0, 0, 60, 75], [0, 0, 45, 0, 74]](行列式は263256750)

この行列式は前回の記事で求めた行列の行列式よりも小さいので、これは最大ビンゴ行列とならない。

以上(i)(ii)より、最大ビンゴ行列の第1列の要素は、0を4個以上持たないことが示された。

 

定理3. 最大ビンゴ行列の各行と各列には、少なくとも1個の0が存在する。

背理法で証明するために、0が存在しないような行または列をもつ最大ビンゴ行列を考え、これをAとする。

Aが0が存在しないような列を持たない場合、Aの転置を改めてAと置き直すことで、Aは0が存在しないような列を持つと仮定できる。このとき、Aの第j列に0が存在しないとする。

Aの行列式はa_1j,a_2j,...,a_5jのそれぞれについての一次式で、かつそれぞれの係数は正であるから(∵定理1の証明の議論と∀i∈[1,5], a_ij>0より)、a_1j,a_2j,...,a_5jのどれをどれだけ増加させてもAの行列式は増加する。

 

(以下工事中)

ビンゴ行列の行列式の最大値

この記事は、以下の記事に対する第三者によるさらに深い考察です。

corollary2525.hatenablog.com

私は、ビンゴ行列の行列式の最大値を、遺伝的アルゴリズムで求めてみました。

 

条件は以下のようにしました。

・世代数: 100

・個体数: 500

・次世代の選択方法: 上位20個体(*)はキープ、残り180個体は全世代からキープされた20個体から変異させて作る

・変異方法: 各成分に対し、20%の確率で別の値に置き換える(このとき、置き換える前と同じ値に置き換わることはないようにした)

・初期個体: ランダム

(*): なぜか上位が同じ個体で固まるため、10世代ごとにキープする個体数を1ずつ増やした。それに伴い、変異により作られる個体の数は減少する。

 

また、プログラミング言語にはRubyを使用しました。何回かプログラムを実行した結果、次のような行列が得られました(私のPCでは1回の実行当たり10秒程度かかりました)。

 

Matrix[[14, 28, 43, 59, 0], [0, 29, 42, 58, 75], [15, 30, 0, 54, 72], [12, 27, 45, 0, 73], [13, 0, 44, 60, 74]](行列式は28645603)

Matrix[[13, 0, 41, 58, 75], [14, 30, 44, 0, 72], [12, 28, 0, 60, 74], [0, 29, 45, 59, 73], [15, 27, 43, 57, 0]](行列式は287684196)

Matrix[[0, 29, 43, 59, 72], [13, 27, 42, 0, 73], [12, 28, 0, 60, 74], [15, 30, 45, 57, 0], [14, 0, 44, 58, 75]](行列式は287780688)

Matrix[[14, 28, 43, 60, 0], [12, 0, 42, 59, 73], [15, 30, 0, 58, 74], [0, 29, 45, 57, 72], [13, 27, 44, 0, 75]](行列式は287905806)

Matrix[[15, 0, 43, 58, 75], [13, 29, 45, 0, 74], [12, 30, 0, 59, 73], [0, 28, 44, 60, 72], [14, 27, 42, 57, 0]](行列式は289713264)

 

結果をよく見ると、各列の数字が「0と各列で可能な数が大きい方から4個」の並べ替え(1列目は0,12,13,14,15, 2列目は0,27,28,29,30, etc.)となっていることが多いことに気が付きます。そこで、このような行列を全探索することにしました。

しかし、このままでは120^5=24,883,200,000通りあって、全探索するには多すぎます。せめて1億通り以下には減らしたいものです。

そこで、改めて行列をよく見ると、0は各行、各列に2度現れないように位置していることがわかります。この場合、0の位置を最初に決めてから残りの数字の位置を決めることで、探索する行列は24*24^5=191,102,976個(∵3列目の0は必ず3行目)にまで減らせます。まだ少し多い気がしますが、これで全探索してしまいましょう。

 

...といってもこれが結構長いので、最初の20分ほど探索して得られた結果を示します。

 

Matrix[[0, 30, 42, 60, 72], [12, 0, 45, 57, 75], [15, 27, 0, 59, 73], [13, 29, 43, 0, 74], [14, 28, 44, 58, 0]](行列式は291970008)

4枚7〜8桁の素数の別の覚え方

昨日の記事は83_kinokinoさんによる「家族で楽しむ素数大富豪」でした。

kinokomemo.hatenablog.com身近にプレイヤーがいると、強くなりやすいですね。私はこの記事から機械学習を連想しました。

 

このブログは、(皆さん既に覚えていると思いますが)4枚7~8桁の素数を覚えようという企画です。

(注意:この覚え方はプログラマー向けです。)

(エラー:覚え方を考えることを一部諦めました。)

 

まず、覚える対象を確認しておきましょう。以下に示すのが4枚7~8桁の素数の一覧です。

1TQJ 1JTK 1JQJ 1JQK 1QTJ 1KJK 2TJJ 2TQK 2TKK 2JKJ 2QTJ 2KTK 3TKJ 3JTK 3JKK 3KJK 3KKJ 4TTJ 4TKK 4JQK 4QTJ 4QJJ 4QJK 4QQK 4QKJ 4KKK 5TQJ 5JTJ 5QJK 5QQJ 5KTK 5KJJ 5KQJ 6TJJ 6TQK 6TKJ 6JTJ 6JTK 6KKJ 7TKK 7JQK 8JTJ 8QTJ 8QTK 8KJJ 9QQK 9KTJ TKQJ TKKJ JJKJ JKJJ QJKJ QJKK QQQJ QKJK KTQJ KJTK KJQJ

 

多いですね。覚えにくいですね。というわけで、最上位カードの値で整理しましょう。

1:TQJ JTK JQJ JQK QTJ KJK
2:TJJ TQK TKK JKJ QTJ KTK
3:TKJ JTK JKK KJK KKJ
4:TTJ TKK JQK QTJ QJJ QJK QQK QKJ KKK
5:TQJ JTJ QJK QQJ KTK KJJ KQJ
6:TJJ TQK TKJ JTJ JTK KKJ
7:TKK JQK
8:JTJ QTJ QTK KJJ
9:QQK KTJ
T:KQJ KKJ
J:JKJ KJJ
Q:JKJ JKK QQJ KJK
K:TQJ JTK JQJ

 

少しは見やすくなりましたが、まだ覚えにくいですね。もう少し情報を圧縮しましょう。そのために、以下のようなことを行います。

TQJ→[各カードの値から10を引く]→021→[それぞれ2bitの2進数にする]→001001→[2桁16進数にする]→09

JTK→[各カードの値から10を引く]→103→[それぞれ2bitの2進数にする]→010011→[2桁16進数にする]→13

...

16進数の値をカード列に戻すためには、この逆の操作を行えばよいです。

09→[2進数にする]→001001→[2bitごとに十進数にする]→021→[10を足す]→TQJ

13→[2進数にする]→010011→[2bitごとに十進数にする]→103→[10を足す]→JTK

 

さて、上の4枚7~8桁の素数一覧にこの変換を行ってみましょう。

1:09 13 19 1b 21 37
2:05 0b 0f 1d 21 33
3:0d 13 1f 37 3d
4:01 0f 1b 21 25 27 2b 2d 3f
5:09 11 27 29 33 35 39
6:05 0b 0d 11 13 3d
7:0f 1b
8:11 21 23 35
9:2b 31
T:39 3d
J:1d 35
Q:1d 1f 29 37
K:09 13 19

だいぶ覚えやすくなりましたね。あとはこれにストーリーを付けていきます。

 

 (ナレーター: 今日は1213日に一度の「クイック遺産」というオンラインイベントの前日。その準備段階を少し覗いてみましょう。)

1:クイック遺産イブに意味などない! (9 19 13 1b 21 37)

前日ではなく、当日に初めて盛り上がりたい人もいます。

2:F5 PID 33 21 (05 0b 0f 1d 33 21)

クイック遺産のシステムを修正するため、F5キーを押します。システムのプロセスID(PID、単項イデアル整域ではない)は3321です。

3:DIFferentiatED LEET (0d if 3d 13 37)

微分されたLEET」という意味です。LEETは英語圏ネットスラングです。

4: 1F/B/571DB/F (01 0f 1b 21 25 27 2b 2d 3f)

IF/B/来ないDB/F。ここどうしろと!?

5: 肉、ササミコックミク。いいぶな。(29 33 35 09 39 11 27)

リアルフードも使われるようです。

6:誤算だ。11~19の素数を十六進数で(05 3D 0B 0D 11 13)

十進と十六進を間違えるというトラブルもあるようです。

7:"Fib"onacci

フィボナッチ数も参加するようです。

8:1から上がって下がって駆け上がる(11 23 21 35)

数字の並びが覚えやすいですね(突然のメタ)。

9:2B31 (2b 31)

どうしろと!?

(ナレーター: 当日になりました。)

T: 3Dミク (3d 39)

今回はVRからの参加者もいるようです。

J: 巫女「ID」

IDの提示が求められたので、

Q: ID: 291F37

提示しました。「憎い文な」とでも覚えておけばよいでしょう。

K:クイック遺産 (9 19 13)

そしてイベントが始まりました。

 

おまけ2:

見やすいように表にしました。

  0 1 2 3
1 9 39b 1 7
2 5bf d 1 3
3 d 3f   7d
4 1f b 157bd f
5 9 1 79 359
6 5bd 13   d
7 f b    
8   1 13 5
9     b 1
T       9d
J   d   5
Q   df 9 7
K 9 39    

 4の行にある157bdが目立ちますね。

 

おまけ3:

5枚9~10桁も同じ方法でエンコードしてみました。それぞれの16進数2桁の数が1つの素数を表しています。

1:11 27 29 2f 33 4d 57 5f 7b 83 87 99 9b ab ad b3 c3 c9 cb dd

2:17 1d 35 43 47 4d 4f 53 6b 6d 73 83 95 a7 b3 d3 d9 eb ef

3:0f 25 2d 33 37 4f 6d 7f a3 cd df

4:0b 27 51 5f 6b 77 7d 89 93 99 a1 a5 a7 b1 b7 ed f5

5:13 19 3d 43 5b 61 6d 77 79 97 a1 bf d3 d9 e5

6:0d 19 37 3d 75 85 97 b5 bb eb f1

7:09 17 21 4d 59 75 89 9f c3 c9 cf fb

8:0d 11 35 3b 47 49 53 59 61 7f 85 91 9b ad d7 dd

9:01 21 25 4f 6f 7f 9d af b5 cf

T:15 2f 4b 5f 7b 7d 81 8f a7 b3 d5 db e7 ef

J:1f 3b 3d 4d 5b 67 77 79 8b 9d a9 d7 e5 fb fd

Q:13 1f 27 39 63 73 75 bb bd c3 cd cf e7 ed f9 ff

K:09 17 1d 59 5f 65 6f 75 83 8f 95 ad b1 b7 b9 bd d1 e1 ed

多い!

 

おまけ5:

35の後に絵札を4枚付けると35億素数になります。このような素数を同様のエンコードで列挙してみました。

35:49 4f 55 6b a7 a9 ad bf fb

「35+絵札4枚」のパターンの素数が9個あることがわかりますね。

ちなみに、以下の素数大富豪 Advent Calendar 2018の2日目記事にある素数表では6枚出し35億素数は5個書かれていますが、これらは上からそれぞれfb, ad, a9, 55, 49に対応しています。素数表にない4個の素数のうち、4f以外は上位互換が存在するので載せていないのも理解できるのですが、なぜ4f(3511101313)が省略されているかがわかりません。執筆者は素数大富豪大会の優勝者なので、何らかの理由はあると思いますが...

prm9973.hatenablog.com

おまけ7:

35+絵札4枚は35の次の桁が1なので35億素数の中でも非常に弱い素数です。相手に3599999933(最大35億素数大富豪素数)を出されたら、絵札4枚では対抗できません。ではどうすればよいでしょうか?答えは単純です。36億素数を覚えておけばよいのです。なぜなら、任意の35億素数は36億よりも小さいからです。

では実際に、「36+絵札4枚」を列挙してみましょう。

36:31 39 3d 51 55 85 87 b5 bb d5 f3

11種類あります。35億と36億で共通している部分が55(3X11111111, X=5,6)のみというのは面白い事実です(少なくとも筆者は執筆時に初めて知りました)!

  トリビア: 3X11111111が素数となるXはX=5,6,9,Jで全てです。3JJJJJが素数であるということも非常に興味深いですね。ちなみに、569, 569Jはどちらも素数です。

 

明日の記事はm_2seiさんによる「1年前の話をします(すみません)」です。明日は12月13日すなわち素数大富豪の日なので、素数大富豪の今後の発展につながる素晴らしい記事を期待しています(実際はそうではないようですが)!

nisei.hatenablog.com

57が合成数であることの証明

【問題】57は合成数であることを証明せよ。

 

【解答】57は2以上の整数なので、57は素数または合成数である。以下、57が合成数であるかどうかで場合分けする。

 

(i) 57が合成数の時

57は合成数なので、自明に57は合成数である。

 

(ii) 57が素数の時

まず、連続する3整数57,58,59について考える。

連続する3整数の積は6の倍数なので、57*58*59は6の倍数である。

仮定より、57,59はともに2とも3とも異なる素数であるから、57と59は2の倍数でも3の倍数でもない。

したがって、58は2の倍数かつ3の倍数、すなわち6の倍数である。

よって、60-58=2は6の倍数である。 (∵6の倍数同士の差は6の倍数)

2が6の倍数なので、6k=2となる整数kが存在する。

このkは0<k<1, 3k=1を満たす。

ここで、1以上の整数nを任意に取ると、n=n*1=n*(3k)=k*(3n)と表され、

0<k<1よりkは±1でも±nでもないので、kはnの非自明な約数である。

よって、nには非自明な約数が存在するので、nは合成数である。

とくにn=57とすると、57は合成数である。

 

以上(i)(ii)より、57が合成数であっても素数であっても57が合成数であることが示されたので、57は合成数である。 (Q.E.D.)

素数日の一覧

2018年10月19日について、次の事実が成り立つ:

19は素数

1019は素数

181019は素数

20181019は素数

 

そこで、日付xyzw年mn月de日であって、de,mnde,zwmnde,xyzwmndeが全て素数があるものがどれだけあるかを調べた。

 

すると、1900年から2099年までの200年間で、条件を満たす日付は次の185個であることがわかった:

1900-01-03
1900-08-11
1900-08-23
1903-03-07
1903-11-23
1905-05-03
1906-03-31
1908-01-07
1908-09-11
1908-10-19
1909-05-23
1909-11-29
1911-10-31
1912-08-11
1912-09-19
1914-06-17
1914-12-23
1915-09-07
1915-09-19
1920-01-31
1921-05-23
1921-08-11
1921-08-23
1924-06-07
1926-03-17
1926-10-31
1929-01-07
1929-03-17
1929-04-19
1930-03-31
1930-08-23
1932-10-31
1935-12-17
1935-12-29
1936-08-23
1936-12-13
1938-01-31
1938-12-23
1939-02-23
1941-03-17
1945-08-11
1947-03-17
1948-09-19
1948-11-23
1950-10-19
1950-11-03
1951-03-31
1951-06-13
1951-12-13
1953-09-11
1954-06-13
1956-01-13
1956-03-11
1956-05-03
1956-06-17
1956-09-29
1957-06-13
1959-07-19
1960-03-07
1962-09-29
1962-12-23
1963-03-07
1963-06-07
1963-08-23
1965-01-07
1965-10-19
1969-01-03
1969-11-29
1972-08-29
1972-11-29
1972-12-13
1974-10-31
1974-12-29
1977-12-17
1978-06-13
1980-03-11
1980-12-17
1981-02-23
1981-09-07
1983-03-11
1984-08-23
1984-12-31
1986-03-11
1986-03-17
1986-10-13
1986-10-31
1987-12-31
1989-01-07
1989-11-03
1990-06-07
1993-11-29
1993-12-13
1996-03-31
1998-05-03
1998-09-11
1999-03-07
1999-11-29
2000-01-07
2000-03-11
2000-05-03
2000-10-19
2000-10-31
2000-12-17
2001-02-23
2001-03-13
2003-12-23
2004-08-29
2004-12-13
2006-01-07
2007-08-23
2010-08-11
2010-09-07
2013-02-23
2013-08-29
2013-11-29
2015-01-31
2018-03-11
2018-10-19
2019-05-23
2019-06-13
2019-08-11
2019-08-23
2019-12-31
2021-01-31
2021-03-17
2021-09-29
2022-03-07
2024-12-29
2028-01-03
2028-02-29
2028-06-07
2028-08-11
2030-03-17
2030-07-19
2036-03-17
2037-09-19
2037-12-13
2039-01-13
2039-11-03
2040-03-07
2040-08-23
2042-05-03
2042-11-03
2045-01-13
2045-07-19
2046-06-19
2048-01-07
2048-05-03
2049-06-19
2052-01-03
2052-03-07
2054-12-17
2055-11-29
2055-12-31
2057-04-19
2058-09-19
2060-03-17
2061-05-23
2063-12-29
2064-03-07
2064-11-29
2066-06-17
2066-10-19
2070-01-03
2070-02-23
2070-03-07
2070-05-23
2072-03-11
2072-10-13
2072-12-23
2073-08-23
2075-01-31
2075-04-19
2075-11-03
2078-12-17
2079-06-07
2079-06-13
2085-03-31
2087-12-29
2091-01-03
2091-11-29
2093-01-13
2093-06-17
2094-06-07
2096-04-19

 

しかし、この中には2019年05月23日のように、年の下2桁、月、日の十の位のうち少なくとも1つに0が含まれるものがある。このような日付は2019年5月23日のように書いた場合に素数性が失われる(実際19523は素数ではない)。

年の下2桁、月、日の十の位が全て0でないものは1900年から2099年の範囲では43個あり、以下がそのすべてである:

1911-10-31
1914-12-23
1926-10-31
1932-10-31
1935-12-17
1935-12-29
1936-12-13
1938-12-23
1948-11-23
1950-10-19
1951-12-13
1962-12-23
1965-10-19
1969-11-29
1972-11-29
1972-12-13
1974-10-31
1974-12-29
1977-12-17
1980-12-17
1984-12-31
1986-10-13
1986-10-31
1987-12-31
1993-11-29
1993-12-13
1999-11-29
2013-11-29
2018-10-19
2019-12-31
2024-12-29
2037-12-13
2054-12-17
2055-11-29
2055-12-31
2063-12-29
2064-11-29
2066-10-19
2072-10-13
2072-12-23
2078-12-17
2087-12-29
2091-11-29

 

というわけで、2019年の年越しは素数大富豪で!(気が早い)