浅葱色の計算用紙

数学(広義)を扱っています。移転後サイトです。

有理数を2の冪で近似すること

まず、次の条件を満たす分数を考えます:

・分母と分子はともに9以下

・既約である

・1以上2未満

 

この記事の目的は、「上の条件を満たす分数をよく近似できる音律を探そう」ということです。

 

そこで、条件を満たす分数を全てリストアップしましょう。

1/1, 3/2, 4/3, 5/3, 5/4, 7/4, 6/5, 7/5, 8/5, 9/5, 7/6, 8/7, 9/7, 9/8

 

さて、これらすべてを近似できる音律はどんなものなのでしょうか。実際に構成していきましょう。以下では、1/1がC(ド)に対応するものとします。

といっても、さすがに何もないところからは始められないので十二平均律を基にして考えます。

 

十二平均律である程度近似できるもの

完全一度、完全八度

1/1はCに対するC、つまり完全一度です。どのような音律でも正確に再現できます。自明な音程と呼びたい

また、2/1は完全八度あるいはオクターブと呼ばれ、病的な音律を恣意的に作らなければどんな音律でも正確に再現されます。

完全五度、完全四度、長二度

3/2に対応するものは完全五度と呼ばれ、2^(7/12)で近似されます。

実際には3/2=2^(7.019.../12)なので、十分な近似と言えるでしょう。

3/2の逆数を取って2倍すると4/3になりますが、これは完全四度です。

4/3=2^(5.980.../12)となり、こちらもよい近似です。

また、(3/2)*(3/2)/2=9/8となりますが、これは長二度と呼ばれ、

9/8=2^(2.039.../12)が成り立ちます。

 長三度、短三度、長六度、短六度、短七度

ここで、1.25が2の3乗根(=1.259921...)に近いことを思い出しましょう。

これは、5/4≒2^(4/12)を意味します。

実際には5/4=2^(3.863.../12)で、上で近似した分数よりも少し精度が下がっていることが分かります。

これは長三度ですが、逆数を取って2倍すると短六度になります:

8/5=2^(8.136.../12)

六度を完全四度下げると(8/5÷4/3=6/5)、短三度が得られます:

6/5=2^(3.156.../12)

逆数を取って2倍すると長六度になります:

5/3=2^(8.843.../12)

さらに逆数を取って3倍すると短七度になります:

9/5=2^(10.175.../12)

長二度の逆数の2倍(16/9)も短七度と呼ばれ、実はこちらの方が2^(10/12)に近いです:

16/9=2^(9.960.../12)

Tritone(三全音)

12半音の音程の中で7/5に最も近い比率を作れるのは2^(6/12)=√2=1.414...です。

下側の音が何であるかによって増四度とも減五度とも呼ばれますが、英語ではこの両方をまとめてtritoneと呼ぶようです。

7/5=2^(5.825.../12)

 

十二平均律で近似できないもの

残りの分数は7/4, 7/6, 8/7, 9/7です。どれも7が入っていて嫌な予感しかしませんね。

これらの分数は2^(整数/12)で近似できると言い難いため、12半音とは別の音律が必要です。以下に示すとおり、これらの分数は2^(整数/36)でよく近似できます:

7/4=2^(29.064.../36)

7/6=2^(8.006.../36)

8/7=2^(6.935.../36)

9/7=2^(13.052.../36)

 

 

つまり、本当に必要だったのは24平均律ではなく36平均律だったのかもしれませんね。

100列不定積分

積分サークルの10000マス積分をやってみました。ただし、めんどくさいので記事が重くなるので代入ゲーは省略しました。※不明が多いので情報募集中

 

以下、積分定数を\(C\)とする。また、筆者以外に協力者は存在しないものとする。

1. \( x \)

\( \int x dx = \frac{1}{2}x^2 + C \)

2. \( x^2+6x+2 \)

\( \int (x^2+6x+2) dx = \frac{1}{3} x^3 + 3x^2 + 2x + C \)

3. \( \sin{x} \)

\( \int \sin{x} dx = -\cos{x} + C \)

4. \( 5^x \)

\( \int 5^x dx = \frac{5^x}{\log{5}} + C \)

5. \(x\cos{x}\)

\( \begin{eqnarray} \int x\cos{x} dx &=& \int x(\sin{x})' dx \\ &=& x\sin{x} - \int \sin{x} dx \\ &=& x\sin{x} + \cos{x} + C \end{eqnarray} \)

6. \( \log{2x} \)

\( \begin{eqnarray} \int \log{2x} dx &=& \int (\log{x} + \log{2} ) dx \\ &=& x\log{x}-x+x\log{2} + C \end{eqnarray}\)

7. \( \sin{x}\cos{x} \)

\( \begin{eqnarray} \int \sin{x}\cos{x} dx &=& \int \frac{1}{2}\sin{2x} dx \\ &=& -\frac{1}{4}\cos{2x} + C \end{eqnarray}\)

8. \(\sqrt{x^2+5} \)
\( x=\sqrt{5}\mathrm{sin h}t \)とすると \( dx = \sqrt{5}\mathrm{cos h}t \)
また\( \mathrm{sin h}^2{t}+1=\mathrm{cos h}^2{t} \)であるから
\( \begin{eqnarray} \int \sqrt{x^2+5} dx &=& \int 5\mathrm{cos h}^2{t} dt \\ &=& 5 \int \frac{\mathrm{cos h} {2t}+1}{2} \\ &=& \frac{5}{2}t+\frac{5}{4}\mathrm{sin h}{2t}+C \\ &=& \frac{5}{2}t+\frac{5}{2}\mathrm{sin h}{t}\mathrm{cos h}{t}+C \\ &=& \frac{5}{2}\left(\mathrm{sin h}^{-1}{\frac{x}{\sqrt{5}}} + \frac{x}{\sqrt{5}}\sqrt{\frac{x^2}{5}+1}\right) +C \\ &=& \frac{5}{2}\mathrm{sin h}^{-1}{\frac{x}{\sqrt{5}}} + \frac{1}{2}x\sqrt{x^2+5} +C \end{eqnarray}\)
\( \mathrm{sin h}^{-1}{x} = \log{\left(x+\sqrt{x^2+1}\right)} \)であるから
\( \int \sqrt{x^2+5} dx = \frac{5}{2}\log{\left(\frac{x}{\sqrt{5}}+\sqrt{\frac{x^2}{5}+1}\right)} + \frac{1}{2}x\sqrt{x^2+5}\)

9. \( x \sqrt{3x-5} \)
\( t=\sqrt{3x-5} \)とすると \( t^2=3x-5 \therefore x = \frac{t^2+5}{3}\) であるから \( dx = \frac{2}{3}tdt \)
よって
\(\begin{eqnarray} \int x \sqrt{3x-5} dx &=& \int \frac{t^2+5}{3}\cdot t \cdot \frac{2}{3}tdt \\ &=& \int \left( \frac{2}{9}t^4+\frac{10}{9}t^2 \right) dt \\ &=&\frac{2}{45}t^5+\frac{10}{27}t^3+C \\ &=& (3x-5)^{\frac{3}{2}}\left(\frac{2}{45}(3x-5)+\frac{10}{27}\right)+C \\ &=& (3x-5)^{\frac{3}{2}}\left(\frac{1}{45}x+\frac{4}{27}\right)+C \end{eqnarray}\)

10. \(\sin{3x}\sin{5x}\)
\( \begin{eqnarray} \int \sin{3x}\sin{5x} dx &=& \frac{1}{2}\int(\cos{2x}-\cos{8x})dx \\ &=& \frac{1}{2}\left(\frac{1}{2}\sin{2x}-\frac{1}{8}\sin{8x} \right)+C \\ &=& \frac{1}{16}(4\sin{2x}-\sin{8x})+C\end{eqnarray} \)

11. \( 3x^3+2x+1 \)

\( \int (3x^3+2x+1) dx = \frac{3}{4} x^4 + x^2 + x + C \)

12. \( xe^x \)

\( \begin{eqnarray} \int xe^x dx &=& \int x(e^x)' dx \\ &=& xe^x - \int e^x dx \\ &=& (x-1)e^x + C \end{eqnarray} \)

13. \( \log{3x} \)

\( \begin{eqnarray} \int \log{3x} dx &=& \int (\log{x} + \log{3} ) dx \\ &=& x\log{x}-x+x\log{3} + C \end{eqnarray}\)

14. \( 3^{x+2} \)

\( \begin{eqnarray} \int 3^{x+2} dx &=& 9 \int 3^x dx \\ &=& \frac{3^{x+2}}{\log{3}} + C \end{eqnarray}\)

15. \( \cos^3{x} \sin^2{x} \)
\( \begin{eqnarray} \int \cos^3{x} \sin^2{x} dx &=& \int \cos{x} (\sin^2{x}-\sin^4{x}) dx \\ &=& \frac{1}{3}\sin^3{x} - \frac{1}{5} \sin^5{x} +C \end{eqnarray}\)

16. \( \tan^2{x} \)
\( \begin{eqnarray} \int \tan^2{x} dx &=& \int \frac{\sin^2{x}}{\cos^2{x}}dx \\ &=& \int \left(\frac{1}{\cos^2{x}}-1\right)dx \\ &=& \tan{x}-x+C \end{eqnarray}\)

17. \( \log{(x^2-1)} \)
\( \begin{eqnarray} \int \log{(x^2-1)} dx &=& \int(\log{(x+1)}+\log{(x-1)}) dx \\ &=& (x+1)\log{(x+1)}-(x+1)+(x-1)\log{(x-1)}-(x-1)+C \\ &=& (x+1)\log{(x+1)}+(x-1)\log{(x-1)}-2x+C \end{eqnarray}\)

18. \(e^{2x}\)

\( \int e^{2x} dx = \frac{1}{2}e^{2x}+C \)

 

 

番号不明. \( \frac{1}{1+x^2} \)?

\( \int \frac{1}{1+x^2} dx = \tan^{-1} x +C \)

番号不明. \( \cos{x^2} \) → \( (\cos{x})^2 \)に変更
\( \begin{eqnarray} \int (\cos{x})^2 dx &=& \int \frac{1+\cos{2x}}{2} dx \\&=& \frac{x}{2}+\frac{1}{4}\sin{2x}+C \end{eqnarray}\)

番号不明. \(e^x\)?

\( \int e^x dx = e^x +C \)

39?. \(\frac{\sqrt{1-x^2}}{x}\)
\(x=\sin{\theta}\)とすると\(dx=\cos{\theta}d\theta\)であるから
\( \begin{eqnarray} \int \frac{\sqrt{1-x^2}}{x} dx &=& \int \frac{\cos^2{\theta}}{\sin{\theta}} d\theta \\ &=& \int \frac{1-\sin^2{\theta}}{\sin{\theta}}d\theta \\ &=& \int\left(-\sin{\theta}+\frac{1}{\sin{\theta}}\right)d\theta \\ &=& \int\left(-\sin{\theta}+\frac{\sin{\theta}}{1-\cos^2{\theta}}\right)d\theta \\ &=& \int\left(-\sin{\theta}+\frac{\sin{\theta}}{2}\left(\frac{1}{1+\cos{\theta}}+\frac{1}{1-\cos{\theta}}\right)\right)d\theta \\ &=& \cos{\theta}-\frac{1}{2}\log{\frac{1+\cos{\theta}}{1-\cos{\theta}}} +C \\ &=& \sqrt{1-x^2}-\frac{1}{2}\log{\frac{1+\sqrt{1-x^2}}{1-\sqrt{1-x^2}}}+C\end{eqnarray}\)

24. \( e^xe^{e^x} \)?

\( \int e^xe^{e^x} dx = \int (e^{e^x})'e^{e^x} dx = e^{e^x} +C \)

 

情報が集まり次第更新します。

 

Special Thanks:

はなお

 

10000マス積分

www.youtube.com

 

Wolfram|Alpha

www.wolframalpha.com

ますらばえでぃた

mathlava.neta.biz

1X2X7X9

1X2X7X9(Xは自然数)の形をした素数の一覧です。

 

1020709(X=0)
1222729(X=2)
1424749(X=4)
1626769(X=6)
1727779(X=7)
1828789(X=8)
1102107109(X=10)
1112117119(X=11)
1122127129(X=12)
1222227229(X=22)
1312317319(X=31)
1422427429(X=42)
1522527529(X=52)
1542547549(X=54)
1592597599(X=59)
1612617619(X=61)
1712717719(X=71)
1892897899(X=89)
1932937939(X=93)
1962967969(X=96)
1982987989(X=98)

 

なお、Xが3桁の場合は1つも素数になりません。なぜなら、1000200070009と100010001がどちらも7の倍数で、Xが3桁の時は1X2X7X9が必ずこの2つの数の整数倍の和として表されるからです。

 

ちなみに、X=1729でも素数になるみたいです。実際の素数大富豪で1つの素数のためだけに1729を4組も消費することはないと思いますが。

そろばんで4乗根を計算する方法

注意: 非現実的

備忘録: (a+b)^4=a^4+4a^3b+6a^2b^2+4ab^3+b^4

 

手順

(平方根や立方根にはないが4乗根には現れる操作は太字で強調した。)

 

0. 与えられた値をそろばんに入れる。

1. 初根を求め、その4乗を与えられた値から引く。

2. 初根の2倍をそろばんの左側に置く。

(3.以下は必要な桁数分だけ繰り返す)

3. 左側に置かれている数で余りを2回割る。

  3a. 10^nの位を求めたいときに割る桁数は、1回目は余りの10^(4n+1)の位まで、2回目は10^(4n+2)の位まで割る。

4. 2回割った商を既根で割り、その商(1桁)を次根とする。

5. (既根+次根)×次根を2回割った商から引く。

  5a. 引けない場合は仮商修正と同様の方法で次根を1小さくする。

6. 次根の2乗の半分を2回割った商から引く。

  6a. 引けない場合は(既根+次根)+(次根+1)を足すことで仮商修正を行う。

7. 2回割った商の残りを左側に置かれている数で掛けてその結果を1回割った商に足す(掛け戻し)。

8. 次根の3乗の2倍を1回割った商(に掛け戻し分を足したもの)から引く。

  8a. 引けない場合は2回割った商として(既根+次根)+(次根×2+1)+1/2を追加し、これで再び掛け戻しを行う。

9. 1回割った商の残りを左側に置かれている数で掛けてその結果を余りに足す(掛け戻し)。

10. 次根の4乗を余りから引く。引けない場合は次のステップを実行する。

  10a. 2回割った商として(既根+次根)+(次根×2+1)+1/2を追加し、これで再び1回割った商への掛け戻しを行う。

  10b. 1回割った商に(次根)×(次根+1)×6+2を足し、これで再び余りへの掛け戻しを行う。

11. 次根の2倍を左側に置かれている数に追加する。

 

注意: 5,6の手順は2回割った商の10の位を一の位とみなして計算する。

注意: この手順では小数が出てくるため、そろばん上に値を入れることが不可能になる可能性がある。しかし、小数が生じるのは2回割った商のみ、それも小数以下は.0か.5しかないので、小数が生じたかどうかという情報を覚えておけばよい。また、覚えておかなくてもそろばんのどこかに1bit分の情報を持たせることは可能であろう。

 

 

具体例.

(1) 1677万7216の4乗根

1. 1296=6^4<=1677<7^4=2401であるから、初根に6が立ち、余りは381万7216となる。

2. 左側に12を置く。

3. 2回割った後の値は2650余り10余り1となる。

4. 265÷6の最初の桁は4であるから、次根を4とする。

5. 265から64×4を引く。残りは9である。

6. 16の半分の8を引く。残りは1である。

7. 掛け戻す。(1*10+0)*12+10=130が得られる。

8. 4^3*2=128を引く。残りは2である。

9. 掛け戻す。2*12+1=25が得られる。

10. 4^4=256を引く。余りがなくなったので終了する。

よって、1677万7216の4乗根は64である。

 

(2) 70万7281の4乗根

1. 16=2^4<=70<3^4=81であるから、初根に2が立ち、余りは54万7281となる。

2. 左側に4を置く。

3. 2回割った後の値は3420余り2余り0となる。

4. 342÷2の最初の桁は1であるが、これは100の位に立つ1であるから、次根を9とする。

5. 342から29×9を引く。残りは81である。

6. 81の半分の40.5を引く。残りは40.5である。

7. 掛け戻す。(40.5*10+0)*4+2=1622が得られる。

8. 9^3*2=1458を引く。残りは164である。

9. 掛け戻す。164*4+0=656が得られる。

10. 9^4=6561を引く。余りがなくなったので終了する。

よって、70万7281の4乗根は29である。

 

(3) 1055万6001の4乗根

1. 625=5^4<=1055<6^4=1296であるから、初根に5が立ち、余りは430万6001となる。

2. 左側に10を置く。

3. 2回割った後の値は4306余り0余り0となる。

4. 430÷5の最初の桁は8であるから、次根を8とする。

5. 430から58×8を引く。5×8は引けるが8×8は引けないので、修正する。

  5a. 次根を7にして5を戻す。残りは31である。

6. 49の半分の24.5を引く。残りは6.5である。

7. 掛け戻す。(6.5*10+6)*10+0=710が得られる。

8. 7^3*2=686を引く。残りは24である。

9. 掛け戻す。24*10+0=240が得られる。

10. 7^4=2401を引く。余りがなくなったので終了する。

よって、1055万6001の4乗根は57である。

階乗基表現

元ネタ: https

://twitt

https://twitter.com/kapt0nH/status/1092823926416142336

er.com/kapt0nH/status/1092823926416142336

https://twitter.com/kapt0nH/status/1092823926416142336

問題: 階乗基表現と十進表記が等しくなるような自然数を全て求めよ。

解答:

1が条件を満たすことは自明である。

 

ある数nに対して十進表記が階乗基表現よりも「長大である」ことを次のように定義する:

(nの十進表記の桁数がnの階乗基表現の桁数より大きい)

または

(

  (nの十進表記の桁数がnの階乗基表現の桁数と等しい)

  かつ

  (ある自然数mが存在して、

    (nの十進表記と階乗基表現の上m-1桁が等しい)かつ(nの十進表記の上からm桁目は階乗基表現の上からm桁目より大きい)

  )

)

また、階乗基表現が十進表記よりも「長大である」とは、十進表記が階乗基表現よりも長大でないかつ階乗基表現が十進表記と等しくないことである。

 

1以外の数に対して上限と下限を調べる。

n!~(n+1)!が十進表記でm~m+k桁の範囲を取るとすると、m+k<nであれば、階乗基表現が十進表記よりも長大であるため、この範囲には条件を満たす範囲は存在しない。

また、m>nであれば、十進表記が階乗基表現よりも長大であるため、この範囲には条件を満たす範囲は存在しない。

実際に計算すると、2!以上18!以下および25!以上では条件を満たす数が存在しないことがわかる。

例えば、n=17のとき、17!=355687428096000(15桁), 18!=6402373705728000(16桁)であるから、階乗基表現が長大である。

よって、18!<x<25!の範囲のxを調べればよい。

(a) 18!<x<19!

十進表記が18桁になるためには、10^17/18!>15であることからxは15*18!以上である必要があるが、このとき階乗基表現は最上位桁が16以上になるため、階乗基表現の方が長大である。

(b) 19!<=x<20!

十進表記が19桁になるためには、10^18/19!>8.2であることからxは8*18!以上である必要がある。したがって、十進表記と階乗基表現が一致するためには、十進表記の最上位桁が8である必要があるが、20!=2432902008176640000であるため、条件を満たすxは存在しない。

(c) 20!<=x<21!

十進表記が20桁になるためには、10^19/20!>4.1であることからxは4*19!以上である必要がある。したがって、十進表記と階乗基表現が一致するためには、十進表記の最上位桁が4以上である必要があるが、21!=51090942171709440000であるため、最上位桁が4または5で確定する。

このとき、階乗基表現の最上位が5であることから、4*20!<=x<6*20!である。しかし、

4*20!=9731608032706560000

6*20!=14597412049059840000

より、xの10^19の位を5にすることは出来ない。したがって、条件を満たすxは存在しない。

(d) 21!<=x<22!

十進表記が21桁になるためには、10^20/21!>1.9であることからこの議論では最上位桁を制限することはできない。

(c)と同様の議論により最上位桁を考えると、最上位桁をyとした場合に

y*10^20<=y*19!<(y+1)*10^20

が成り立つ必要がある。

これが成り立つyはy=1のみであるから、xの最上位桁は1となる。

また、2*21!=102181884343418880000であるから、上から2桁目は0で確定する。

しかし、1*21!+1*20!=53523844179886080000<10^20であるから、条件を満たすxは存在しない。

(e)22!<=x<23!

 

理論だけで計算するのは面倒なのでバックトラッキングを使用したプログラムを書き、全区間の探索を行った。その結果、解が存在しないことがわかった。

(f)23!<=x<24!

4*23!>10^23であるから、xの最上位桁は1,2,3のどれかであるが、2*23!>5*10^22であるため、xの最上位桁は1でなければならない。

しかし、このとき23!>2.5*10^22であるため、条件を満たすxは存在しない。

(g)24!<=x<25!

2*24!>10^24であるから、xの最上位桁は1と定まるが、24!>6*10^23であるため、条件を満たすxは存在しない。

 

以上より、条件を満たすxはx=1のみであることがわかった。

n乗連分数展開

整数aに対しα=a^(1/n)と定め、このαに対し次の操作を繰り返す:

  αの整数部分を取り出しこれをbとする

  1/(α-b)^nを新しいαにする

 

ここでは、a=1~100, n=2~5としたときに、bに面白いパターンがあるかどうかを調べる。

 

n=2

a=3, 45のときはゼロ除算が生じ停止する。

30ステップ目までで停止しない中で最大のbを出力するものは

a=40 (b=6, 9, 4, 86, 2, 2, 4286474, 25, 5, 2, 16, 1, 3, 3, 1, 2279, 3, 277, 2, 1, 13, 1, 22, 38, 15, 1, 6, 2, 10, 1102)

であり、

 \( 6+\sqrt{\frac{1}{9+\sqrt{\frac{1}{4+\sqrt{\frac{1}{86+\sqrt{\frac{1}{2+\sqrt{\frac{1}{2}}}}}}}}}} = 6.32455532034286\cdots, \\ \left( 6+\sqrt{\frac{1}{9+\sqrt{\frac{1}{4+\sqrt{\frac{1}{86+\sqrt{\frac{1}{2+\sqrt{\frac{1}{2}}}}}}}}}} \right)^2 = 40.0000000000772 \cdots \)

が成り立つ。

これはほとんど整数とみなしてよいだろう。

 

n=3

特に大きな性質は見られないが、bの値が全体的にn=2のときより大きい。

 

n=3

特に大きな性質は見られないが、bの値が全体的にn=m=2のときより大きい。

 

n=4

ほとんど整数が確認された:

\( \left( 2+\sqrt[4]{\frac{1}{16829+\sqrt[4]{\frac{1}{36+\sqrt[4]{\frac{1}{509}}}}}} \right)^4 = 18.9999999999861 \cdots \)

 

n=5

ほとんど整数が確認された:

\( \left( 1+\sqrt[5]{\frac{1}{11+\sqrt[5]{\frac{1}{255+\sqrt[5]{\frac{1}{1418+\sqrt[5]{\frac{1}{1750+\sqrt[5]{\frac{1}{2}}}}}}}}}} \right)^4 = 10.99999999999999148 \cdots \)

センター試験数学C

この記事では0を自然数に含めることとします。

ネタバレ注意: この記事にはセンター試験の解法が含まれます。

問題(2019年数学ⅠA第3問を参考に一部改変): 赤い袋に2個の赤球と1個の白球、白い袋に1個の赤球と1個の白球が入っている。

0回目の操作では赤い袋から球を1個取り出して、球の色を確認してその袋に戻す。また、任意の自然数aに対し、a+1回目の操作ではa回目に取り出した球の色と同じ色の袋から球を1個取り出して、球の色を確認してその袋に戻す。

このとき、次の問いに答えよ。ただし、nは自然数とする。

(1) n回目の操作で白球が取り出される確率をpとするとき、n+1回目の操作で白球が取り出される確率をpを用いて表せ。

(2) n回目の操作で白球が取り出される確率をnを用いて表せ。

 

解答:

(1)

n+1回目に白い袋から白球を取り出す確率は\( p\cdot\frac{1}{2} \)、

n+1回目に赤い袋から白球を取り出す確率は\( (1-p)\cdot\frac{1}{3} \)であるから、

求める確率はこれらを足し合わせて

\( p\cdot\frac{1}{2}+(1-p)\cdot\frac{1}{3}=\frac{1}{6}p+\frac{1}{3} \)

 

(2)

n回目の操作で白球が取り出される確率を\(a_n\)とし、n回目の操作で赤球が取り出される確率を\(b_n\)とする。

このとき、(1)と同様にして

\( a_{n+1} = \frac{1}{2} a_n + \frac{1}{3} b_n \)

\( b_{n+1} = \frac{1}{2} a_n + \frac{2}{3} b_n \)

であるから、

\( \begin{pmatrix} a_{n+1} \\ b_{n+1} \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} \frac{1}{2} & \frac{1}{3} \\ \frac{1}{2} & \frac{2}{3} \end{pmatrix} \begin{pmatrix} a_n \\ b_n \end{pmatrix} \)

となる。

そこで、

\( A = \begin{pmatrix} \frac{1}{2} & \frac{1}{3} \\ \frac{1}{2} & \frac{2}{3} \end{pmatrix} \)

とすると、

\( \begin{pmatrix} a_n \\ b_n \end{pmatrix} = A^n \begin{pmatrix} a_0 \\ b_0\end{pmatrix} \)

となる。

そのため、Aの固有値を以下で求める。

\( \begin{eqnarray} |A-\lambda E| &=& \left(\frac{1}{2}-\lambda\right)\left(\frac{2}{3}-\lambda\right)-\frac{1}{3}\cdot\frac{1}{2} \\ &=& \lambda^2-\frac{7}{6}\lambda+\frac{1}{6} \\ &=& \left(\lambda-1\right)\left(\lambda-\frac{1}{6}\right) \end{eqnarray} \)

であるから、Aの固有値は1と1/6である。

ここでは求め方を省略するが、1と1/6に対応する固有ベクトルの1つはそれぞれ(2,3),(-1,1)であるから、

\( P = \begin{pmatrix} 2 & -1 \\ 3 & 1 \end{pmatrix}, B=P^{-1}AP \)

とすると、

\( B = \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & \frac{1}{6} \end{pmatrix} \)

であるから、

\( B^n = \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & \frac{1}{6^n} \end{pmatrix} \)

である。

したがって、

\( \begin{eqnarray} A^n&=& PB^nP^{-1} \\ &=& \begin{pmatrix} 2 & -1 \\ 3 & 1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & \frac{1}{6^n} \end{pmatrix} \begin{pmatrix} \frac{1}{5} & \frac{1}{5} \\ -\frac{3}{5} & \frac{2}{5} \end{pmatrix} &=& \begin{pmatrix} 2 & -\frac{1}{6^n} \\ 3 & \frac{1}{6^n} \end{pmatrix} \begin{pmatrix} \frac{1}{5} & \frac{1}{5} \\ -\frac{3}{5} & \frac{2}{5} \end{pmatrix} \\ &=& \begin{pmatrix} \frac{2}{5}+\frac{3}{5}\cdot\frac{1}{6^n} & \frac{2}{5}-\frac{2}{5}\cdot\frac{1}{6^n} \\ \frac{3}{5}-\frac{3}{5}\cdot\frac{1}{6^n} & \frac{3}{5}+\frac{2}{5}\cdot\frac{1}{6^n} \end{pmatrix} \end{eqnarray} \)

であるから、

\( \begin{eqnarray} \begin{pmatrix} a_n \\ b_n \end{pmatrix} &=& \begin{pmatrix} \frac{2}{5}+\frac{3}{5}\cdot\frac{1}{6^n} & \frac{2}{5}-\frac{2}{5}\cdot\frac{1}{6^n} \\ \frac{3}{5}-\frac{3}{5}\cdot\frac{1}{6^n} & \frac{3}{5}+\frac{2}{5}\cdot\frac{1}{6^n} \end{pmatrix} \begin{pmatrix} \frac{1}{3} \\ \frac{2}{3} \end{pmatrix} \\ &=& \begin{pmatrix} \frac{2}{5}-\frac{1}{15}\cdot\frac{1}{6^n} \\ \frac{3}{5}+\frac{1}{15}\cdot\frac{1}{6^n} \end{pmatrix} \end{eqnarray}\)

である。したがって、求める確率は

\( \frac{2}{5}-\frac{1}{15}\cdot\frac{1}{6^n} \)

である。