浅葱色の計算用紙

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異なる3個の実数解

※この記事は、このブログ記事に対する解答用紙となっています。

 

問題:

連続な実数値関数fであって、任意の実数kに対して、f(x)=kを満たすようなxがちょうど3個あるような関数は存在するか?

 

解答

存在する。次のようなグラフを考える:

f:id:itonayuta60:20170708183003p:plain

このグラフは、f(x)=sinx+ax(aは0<a<1をみたす定数)のグラフであり、かつx>0での最初の極小値がちょうど0になるようにaを設定した関数である。これが任意の実数kに対しf(x)=kを満たすxが3個あることは図より明らかである。

 

ちなみに、aの値を求めようとすると次のようになる。

 

\( f(x)=\sin{x}+ax \) について、

\( f'(x)=\cos{x}+a \)であるから、

x>0での最初の極小値をとるxの値は

\( x=2\pi-\cos^{-1}{-a} = \pi + \cos^{-1}{a} \)

であるから、その時の極小値は

\( \sin{(\pi+\cos^{-1}{a})}+ a\pi + \cos^{-1} {a} \)

=\( -\sqrt{1-a^2}+a\pi +a\cos^{-1}{a} \)

 

よってaは

\( a(\pi+\cos^{-1}{a})=\sqrt{1-a^2} \)

を満たすが、この方程式は解析的に解くことが出来ない。

(なお、aの値は小数では0.2172336282...となる)